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超臨界流体技術による微粒子形成プロセスには大きく分けて2つの方法があります。
一つは、微粒子とする溶質が溶解した超臨界流体の圧力を急激に低下させ、流体体積を膨張させる方法です。
この方法は、流体密度の減少に伴う溶質の溶解力の低下により、均質な核形成と粒子への成長を生じさせる手法で急速膨張法と呼ばれます。もう一つは、超臨界流体を貧溶媒として利用し、微粒子を析出・形成させる晶析プロセスです。 この方法は、微粒子化させる溶質を溶解させた有機溶媒を超臨界流体と混和したとき、体積膨張及び有機溶媒の密度の減少による溶質の溶解度の低下が生じ、核形成を経て粒子が析出する手法です。 貧溶媒添加法と呼ばれます。 これらの方法は、超臨界流体の温度や圧力、噴出し口(ノズル)の形状や温度、流体や有機溶媒への溶解度や混合方法、注入速度などの微粒子形成条件を変更することにより、 結晶の構造、結晶化度、粒子形状、粒子径などの制御が可能となります。 |
ASES法右図は、貧溶媒として超臨界流体を利用して微粒子を生成させるASES法(Aerosol Solvent Extraction System)のシステム流路図を示しています。 ASES 法は、超臨界二酸化炭素中に溶質を溶解した有機溶媒溶液をノズルから噴入し、微粒子を得るSAS 法(Supercritical Anti-Solvent Process)に類似したプロセスです。 超臨界二酸化炭素を連続して送りこむことにより、有機溶媒を除去した微粒子を得ることができます。微粒子を生成させる場となる超臨界流体は、 超臨界二酸化炭素ポンプとモディファイア送液ポンプにより晶析容器へ送液され、超臨界流体状態とします。その容器内へ溶媒送液ポンプから微粒子とする溶質が溶解している溶質試料溶液を晶析容器内へ送り込み、 ノズルから噴出し、微粒子を生成させます。晶析容器は、恒温槽内またはジャケットを用いて温調されています。容器の下流側には、圧力調整弁が接続されています。 なお、容器の出口には溶出してくる溶液のUV 吸収などをモニタするための検出器を接続し、溶質の濃度などをモニタすることも可能です。生成した微粒子はフィルタに捕集されます。 右上写真は、観察窓付きの晶析容器(右下写真)を使用して、生成したフマル酸クレマスチンの微粒子が凝集する様子を観察窓で撮影した画像です。 観察窓付きの晶析容器は、微粒子が形成される条件検討時に超臨界流体と溶媒の混合状態や、微粒子の凝集状態などの情報をCCD カメラを用いて映像として記録することができます。 参考文献 Jasco Report 超臨界最新技術特集第6号(2002)20-26 |