技術情報 アプリケーション Application Data 180-CD-0028
CD Application Data

シャープな蛍光スペクトルを示すユウロピウム錯体[Eu(facam)3]のCPLスペクトル測定

Introduction

キラルな化合物を光励起すると、放出される蛍光の左右円偏光成分の強度に差が生じます。この現象は円偏光ルミネッセンス(Circularly Polarized Luminescence: CPL)と呼ばれています。近年、CPLを発する発光分子の3Dディスプレイやセキュリティーマーカーなどへの応用が期待されていますが、このような光学機能材料の一つとしてキラルなランタノイド錯体が注目されています。ランタノイドはシャープな蛍光バンドを示すことが知られていますが、このようなサンプルのCPLスペクトル測定を行う場合には狭いバンド幅での測定が必要になります。

CPL-300は励起側/蛍光側にモノクロメーターを搭載しており、サンプルの特性に応じた励起波長や蛍光バンド幅を設定できます。そのためランタノイドなどのシャープなCPLスペクトルを示すサンプルも高分解で測定可能です。ここではCPL-300を用いて測定したユウロピウムトリス[3-(トリフルオロメチルヒドロキシメチレン)-(+)-カンホラート](Eu(facam)3)/DMSO溶液の高分解CPLスペクトル測定例を紹介します。

Keywords
CPL、ランタノイド、発光材料
アプリケーションデータ番号
180-CD-0028
発行
2015年
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