技術情報 アプリケーション Application Data 200-CD-0035
CD Application Data

円二色性分散計を用いた新型コロナウイルスに結合するVHH抗体の安定性評価

Introduction

VHH抗体は、抗原への高い親和性、安定性、生産性、加工性を備えており、抗体医薬品に続く次世代の創薬モダリティとして非常に注目されています。抗体医薬品は製剤条件や保存環境によって構造が変化し、失活する可能性があるため、品質を維持するためには、構造の安定性を評価することが不可欠です。特に、抗体医薬品の安定性評価では、一部のタンパク質の温度による変性において高い可逆性があることから、オンセットに加え、変性温度やリフォールディング能の評価が重要です。円二色性 (CD) 分光法は、タンパク質の二次構造組成比の予測だけでなく、高次構造が変化する様子を、均質な条件下で低濃度かつ簡便に評価できる手法として知られています。ここでは、CDを用いた異なるシーケンスの抗新型コロナウィルス (SARS-CoV-2) VHH抗体3種のオンセット、変性温度、そしてVHHの骨格を形成するβ-sheet構造に着目したリフォールディング能を検証した結果を紹介します。

Keywords
SARS-CoV-2、抗体医薬、VHH、リフォールディング、オンセット、変性温度、二次構造解析、BeStSel、円二色性分散計
アプリケーションデータ番号
200-CD-0035
発行
2020年
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