数ミリ秒から数十秒の間で起こる反応の解析にはストップトフロー法が用いられます。CD 測定はタンパク質の二次構造や芳香族アミノ酸の環境に関する情報を与えるため、ストップトフロー法を用いた CD 測定はタンパク質の Unfolding や Refolding 過程を解析する最も優れた手法の一つとなります。
コンカナバリン A (Jack bean 由来) は天然状態ではβ-sheet に富んだ構造を有していますが、トリフルオロエタノール(TFE)によりα-Helix に富んだ構造へ変化することが知られており、その Unfolding 過程についても報告されています。
ここでは、SFS-492 型高速ストップトフローシステムを用いた測定例として TFE によるコンカナバリン A の Unfolding 過程の測定を紹介します。