FTIRによる軽油中のバイオディーゼル（脂肪酸メチルエステル）定量手法の提案

化石燃料の代替エネルギーとして、植物油脂や食用油の廃油をエステル交換して得られる脂肪酸メチルエステル（Fatty Acid Methyl Ester: FAME）がバイオディーゼルとして注目されています。

脂肪酸メチルエステル（FAME）の基準はASTMやENで規定され、諸外国ではディーゼルエンジン用燃料として、これらの規格に準拠したFAMEをニートまたは従来の軽油と混合して使用しています。このFAMEを軽油に混合する割合などのガイドラインは各国で異なるため、軽油中のFAMEを簡便に定量する手法が必須となります。ASTMではATR法、ENでは液セルを用いた透過法による分析が提唱されています。今回は、ヨーロッパで工業的に使用されている大豆油由来のFAMEを用いて、各規格に準拠した軽油中のFAME検量モデルを作成し、良好な結果が得られたのでご紹介します。