シリコンは電子デバイスや太陽電池など身近な電化製品に使用されています。シリコンに含まれる不純物は極微量でも最終的な製品の性能に多大な影響を及ぼすことがあるため、不純物濃度を把握することは重要となります。
FTIR は非破壊・非接触でかつ短時間でシリコン中の置換型炭素原子、格子間酸素原子を定量できる手法です。定量方法の詳細は JEITA, JEIDA, SEMI 規格に記載されています。SEMI 規格には、置換型炭素原子の定量方法として試料を 80K 以下に冷却する手法が記載されており、室温条件下と比べて低濃度の置換型炭素原子を定量できます。
日本分光では試料を 80K 以下に冷却して測定できるシステムHCS-2000 を開発しましたので、システムの特長および測定例をご報告します。