技術情報 アプリケーション Application Data 260-MT-0249
FTIR Application Data

微小領域測定用TGS検出器を用いた異物分析

Introduction

赤外顕微鏡に通常に使用されるMCT(HgCdTe)検出器は、高感度という利点がある反面、液体窒素による冷却が必要であり、低波数までの測定ができないなどの欠点があります。対して通常のFTIRで利用されるTGS(Triglycine sulfate)検出器は、測定波数領域が広く常温作動するものの、微小領域を測定するためには高感度化が課題となっています。これまでに日本分光では、赤外顕微鏡用に高感度化をしたTGS検出器を提供してきましたが、更に感度を高めた微小領域測定用TGS検出器を開発しました。このTGS検出器をFTIR本体に設置することで、FTIR本体の試料室に設置できる小型の赤外顕微鏡IRT-1000においても100µm × 100µm以下の微小試料の測定が可能となります。TGS検出器は液体窒素が不要なだけでなく、MCT検出器よりも低波数領域の測定にも対応できます。ここでは、IRT-1000と微小領域測定用TGS検出器を用いた微小物の測定事例をご紹介いたします。

Keywords
異物、多層膜、フィルム、透過法
アプリケーションデータ番号
260-MT-0249
発行
2017年