イブプロフェンは、非ステロイド系消炎鎮痛剤の一種で、日本では医療用および店頭用医薬品の両分野において広く流通しています。また、イブプロフェンのエナンチオマー(S-体、R-体)では、S-体のみが解熱鎮痛作用の活性を示しますが、R-体は酵素の作用により、生体内でS-体に変化することが知られています。
円二色性検出器(CD検出器)は、円二色性(Circular Dichroism)を示す光学活性物質を、高感度かつ選択性良く測定する検出器です。1台の検出器で、CDおよびUVクロマトグラムを同時に得ることができ、スペクトル測定も可能なため、より詳細な光学活性物質の情報を取得可能です。
今回は、CD検出器および光学分割カラムを用いてイブプロフェンの分析を行いましたので報告します。