技術情報 アプリケーション Application Data 220060H
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醤油中のレブリン酸を含む有機酸の分析

Introduction

醤油の製法には、大別すると本醸造方式と混合醸造方式の2つがあります。本醸造方式は基本的な製法で、大豆などを原料に発酵作用だけを利用するのに対し、混合醸造方式は大豆などの植物性たんぱくを酸や酵素により分解したアミノ酸液をもろみに混合し、発酵させます。混合醸造に使用するアミノ酸液には、大豆などの分解時にレブリン酸が生成されるため、これを測定することで、醤油の製造方式を確認することができます。

一方、有機酸は、食品の中では酸味や旨味を示す物質の一つであるほか、酸化を防止したり抗菌性も期待されるなど、その機能的性質が注目されています。また、レブリン酸はケト酸に分類され、有機酸の一種です。

今回、有機酸の分析方法として、pH指示薬にBTB(ブロモチモールブルー)を用いたポストカラム法を採用し、紫外可視吸光度検出器の可視領域の波長445nmで検出を行い、醤油中のレブリン酸及び有機酸の測定を行いました。ここでは、混合醸造方式の醤油の代わりに、本醸造醤油にレブリン酸を添加したものを測定したので報告します。

Keywords
レブリン酸, 有機酸, 醤油, pH指示薬, BTB, 紫外可視吸光度検出器, Shodex RSpak KC-811
アプリケーションデータ番号
220060H
発行
2015年
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