ナイロン6(PA6、ポリアミド6) は電子機器や機械部品などに使われているポリマーです。PA6は紫外線や熱への暴露やリサイクルを繰り返すことなどによって劣化が生じますが、このような物性の変化を定量的に評価することはPA6を原料とした製品の開発や品質管理において重要となります。ポリマー原料を定量的に評価する方法としては、GPCで分子量分布の測定を行うことが挙げられます。PA6をGPCで分析する際には通常、ヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP) を使用します。HFIPは非常に高価な溶媒であり、使用溶媒量の増大が問題となりますが、セミミクロスケールでの分析を行うことで分析時間を短縮し、使用溶媒量を削減することが可能となっています。
今回、PA6試験片にキセノン促進耐候性試験機で光照射を行い、分子量分布の変化をGPCで測定し、劣化度の評価を行いました。GPCのシステムとしてはHFIPにも対応したセミミクロシステムで示差屈折率検出器(RI-4035)及び高性能分析用GPCカラムを使用しました。データ解析には、ChromNAVの分子量分布計算プログラムを使用し、ポリメチルメタクリレート(PMMA)を標準試料として分子量校正曲線を作成し、分子量分布を計算したのでそれらの結果も併せて報告します。
