セミミクロスケールの分析は、移動相の使用量を削減できるという利点があります。特に、有機溶媒系GPC分析では、環境負荷の低減やコスト削減が望めることから、充塡剤粒子径やカラム容量の小さい迅速分析用あるいは高性能分析用のカラムが市販されています。このようなカラムを用いることで、分析時間の短縮が可能になりますが、溶出してくるシャープなピークに対応できる高速応答が可能な検出器がなければ、これらカラムの性能を十分に生かすことはできません。
セル容量が小さく、セミミクロスケールの分析に対応した示差屈折率検出器RI-4035は、高速データ取込み及びデータ出力が可能な検出器です。そのため、充塡剤粒子径の小さな高性能充填剤を用いた分析に利用することができます。
今回は、RI-4035を使用して、高性能分析用GPCカラムによるポリスチレンオリゴマーの分析を行った結果を報告します。このときの溶媒使用量は、分析時間が10分なので、1分析当たり3mLとなり、通常の分析と比べ3分の1程度に削減できました。