技術情報 アプリケーション Application Data 350003H
LC Application Data

高速液体クロマトグラフィーを用いたポストカラム誘導体化によるポリリン酸の分析

Introduction

ポリリン酸塩は、食肉製品、水産加工品、乳製品、農産加工品、飲料、惣菜等の各種食品の品質改良剤として広く使用されています。また、近年では、歯のホワイトニング効果がある点に注目され、ポリリン酸塩が配合された歯磨き粉やマウスウォッシュが販売されています。

今回、ポリリン酸塩はポリマー系の陰イオン交換樹脂カラムを使用した陰イオン交換クロマトグラフィーにより分離しました。また、ポリリン酸塩は UV 吸収を持たないため、反応試薬としてモリブデンを用い、モリブデンとリン酸とで生成されるヘテロポリブルー錯体を可視域である 820~830 nm で検出するポストカラム誘導体化法で選択的に検出しました。

この反応は、オルトリン酸は感度良く検出できますが、直鎖状ポリリン酸や環状ポリリン酸は直接反応しません。そこで、ポリリン酸を加水分解し、反応させる方法が必要となります。ここでは加水分解と発色反応を同時に行わせる方法として、強酸性のモリブデン(Ⅵ)酸アンモニウム試薬を使用しています。

Keywords
ポリリン酸、陰イオン交換樹脂、Finepak GEL SA 122、ポストカラム誘導体化、UV 検出器
アプリケーションデータ番号
350003H
発行
2023年
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