タンパク質の1つであるコラーゲンは、肌にハリを保ち、シワのないなめらかな肌を維持する真皮を構成する主な成分であることから、健康の面だけでなく美容の面からも近年注目を集めています。コラーゲンのアミノ酸構造は、3残基ごとにグリシンが繰り返すことが知られており、その他にプロリン、ヒドロキシプロリンおよびアラニンが多く、コラーゲンに特有なアミノ酸としてヒドロキシプロリンおよびヒドロキシリジンがあげられます。
コラーゲンのようなタンパク質やペプチドの構成アミノ酸を測定するためには、加水分解などの前処理が必要になります。日本分光で販売しているダブシルクロライドを反応試薬として用いたアミノ酸誘導体化のためのDAB-Labelキットには、タンパク質やペプチドを塩酸気相加水分解するための器具・試薬を含むタイプのものもあり、これを用いて、コラーゲンを加水分解し、ダブシルクロライドでアミノ酸を誘導体化することで、コラーゲンの構成アミノ酸分析が可能です。
ここでは、Ultra High-performance Liquid Chromatography(UHPLC)でDAB-Labelキットを用いてコラーゲンを加水分解した後、誘導体化したアミノ酸を分離し、紫外可視検出器で測定した結果を報告します。試料としてコラーゲン配合機能性飲料を用いました。