技術情報 アプリケーション Application Data 620025X
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UHPLC による合成着色料 12 成分の分析

Introduction

食用色素は、天然由来の色素と化学的に合成された人工色素(以下、合成着色料)に分けられます。合成着色料には、少量でも発色が良いことや、色素同士の混合によってさまざまな色を作り出すことができるというメリットがあります。また合成着色料は石油系のコールタールを原料としていることから、タール色素とも呼ばれています。日本では現在、12 種類の合成着色料の添加が認められており、それらについては健康に影響を与える心配はないとされています。しかし、大量摂取や長期摂取等による人体への有害性については、無いと明言されているわけではありません。実際に、以前使用されていた色素の中には、発がん性の危険性があることから現在では使用が禁止されているものがあります。また、英国食品基準庁(FSA) は2008 年に、日本では使用可能となっている赤色40, 102 号及び黄色4, 5 号等、計6 種の合成着色料について注意欠陥・多動性障害(ADHD) と関連が疑われるとして、食品メーカーに使用の自主規制を促しています。アメリカやカナダにおいても、赤色2,102, 106 号について、がんやアレルギーのリスクがあることから使用が禁止されています。国内の食品についても実際のところ、合成着色料を使用した食品を見かけることが減り、天然色素が多く目につくようになりました。

ここでは、国内で使用可能な 12 種類の合成着色料について一斉分析した結果及び紅ショウガ調味液を測定した結果を報告します。

Keywords
UHPLC、PDA 検出、合成着色料、食用タール色素、C18、EXTREMA
アプリケーションデータ番号
620025X
発行
2021年
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