技術情報 アプリケーション Application Data 620027H
LC Application Note

HPLCによる食品中の防カビ剤の分析

Introduction

防カビ剤は、主に柑橘類の腐敗の原因となるカビの発生を防止する為に用いられています。オルトフェニルフェノールは、白カビ病や緑カビ病、軸ぐされ病及び炭疽病にも有効とされています。またジフェニルは、緑色のカビや青色のカビ等による柑橘類の腐敗防止に効果があり、チアベンダゾールは、緑カビ病、軸ぐされ病の予防に用いられています。

衛生試験法・注解 2020 において、これら3種の防カビ剤の分析は、C18 カラムで分離、蛍光検出する手法が紹介されています。しかし、記載されている移動相条件ではチアベンダゾールがカラムに保持されず、また未知試料中の未知成分ピークとの分離ができませんでした。今回、移動相にイオン対試薬としてドデシル硫酸ナトリウムを添加することにより、これらの問題を解決した条件にて測定を行いましたので報告します。

Keywords
食品添加物、防カビ剤、オルトフェニルフェノール、チアベンダゾール、ジフェニル、衛生試験法・注解 2020、C18 カラム、蛍光検出器
アプリケーションデータ番号
620027H
発行
2024年
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