技術情報 アプリケーション Application Data 720061X
LC Application Data

超高速液体クロマトグラフィー(UHPLC)を用いたポストカラム誘導体化法によるビタミンB1分析

Introduction

ビタミンは微量で生体内の物質代謝を支配ないしは調節できる働きを持つ、微量栄養素として知られています。これらは、ほとんどの場合、生体内で合成することができないため、食品などから摂取する必要があります。ビタミンの不足は、健康面および美容面で障害を引き起こす可能性があることから、多方面から注目され、様々な研究が行われています。その中で、ビタミンB1(チアミン)は水溶性ビタミンであり、糖質からのエネルギー産生と、皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きをします。また、脳の中枢神経や手足の末梢神経に対して、機能の正常化や心臓機能を保護する働きもあります。

食品中のビタミンB1分析は、衛生試験法でHPLCを用いたポストカラム誘導体化法が採用されています。これは、食品中の遊離型ビタミンB1に加えて、ビタミンB1リン酸エステルなどの結合型及びアミノ酸、脂肪酸などに付加した付加型のビタミンB1を酵素処理などによりすべて遊離型ビタミンB1として抽出したものをODSカラムで分離し、フェリシアン化カリウムでチオクローム化した後、蛍光検出する方法です。

今回、上記方法を超高速液体クロマトグラフィー(UHPLC)に応用し、食品中のビタミンB1の測定を試みたので報告します。

Keywords
チアミン, C18カラム, ポストカラム誘導体化法, チオクローム化, 蛍光検出器
アプリケーションデータ番号
720061X
発行
2012年