技術情報 アプリケーション Application Data 720065H
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ポストカラム誘導体化-HPLC法による食品中ビタミンB1の分析

Introduction

2015年に施行された食品表示法は、「食品衛生法」「JAS法」及び「健康増進法」の3法における食品表示に関する規定を整理し、統合したものです。この食品表示法では、新たに「食品表示基準」が定められ、原則として、全ての一般用加工食品及び一般用の添加物に栄養成分表示する事が義務付けられました。「食品表示基準」で表示すべき事項として定められているのは、名称、アレルゲン、保存の方法、消費期限、原材料、添加物、栄養成分の量及び熱量、製造所又は加工所の所在地等です。

チアミン(以下、ビタミンB1)は、水溶性ビタミンの一つであり、糖質や分岐脂肪酸の代謝に用いられ、肉や魚類、豆類や穀類、種実類等に多く含まれています。消費者庁が公開している「食品表示基準について」(平成27年3月30日消食表第139号の別添栄養成分の分析方法等)において、ビタミンB1の分析法として、液体クロマトグラフ法及びチオクローム法が記載されています。今回は、液体クロマトグラフ法に従い、ビタミンB1の分析を行いましたので報告します。この方法では、ビタミンB1を塩基性条件下で酸化剤であるフェリシアン化カリウム(K3[Fe(CN)6])と反応させる事で酸化し、チオクロームという蛍光性をもつ物質に変化させます。本ポストカラム誘導体化法はこの反応を利用しており、励起波長 375 nm、蛍光波長 440 nm で検出します。

Keywords
ビタミンB1、チアミン、チオクローム、水溶性ビタミン、食品表示基準、ポストカラム誘導体化、HPLC、C18カラム、蛍光検出器
アプリケーションデータ番号
720065H
発行
2024年
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