技術情報 アプリケーション Application Data 747020G
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SEC による抗体中の凝集体の分析

Introduction

抗体の一種である IgG は、抗体医薬品の原薬として使用されています。 IgG は、製造時の各工程での機械的なストレスや、輸送および保管中の環境的な要因などにより、二量体、三量体や凝集体を形成する場合があることが知られています。抗体医薬品中の凝集体は、薬効の低下や副作用を引き起こす可能性があるため、品質管理をするうえで、単量体、多量体および凝集体の評価が必要です。 2014 年には、アメリカ食品医薬品局 (FDA) より、治療用タンパク質製品の免疫原性の評価についてのガイダンスが出され、バイオ医薬品に含まれるタンパク質凝集体に対して、測定原理が異なる複数の手法 (Orthogonal Method) を用いて、結果の比較を行いながら、各分析結果の妥当性を判断することが推奨されています。

今回、凝集体の分析法の一つとして挙げられているサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)により、ヒト血清由来 IgG 試薬を測定し、単量体、多量体および凝集体の分離・検出を行いましたので紹介します。

Keywords
抗体、IgG、抗体医薬品、バイオ医薬品、凝集体、TSKgel G3000SW XL SEC、UV 検出器
アプリケーションデータ番号
747020G
発行
2022年
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