技術情報 アプリケーション Application Data 810025H
LC Application Data

RHPLCシステムによるカルバリルの分析

Introduction

カルバリルは、可逆性コリンエステラーゼ阻害剤、カルバメート系殺虫剤の一種であり、農薬や動物用医薬品として用いられています。カルバメート系殺虫剤の中でもカルバリルは持続効果が長く、多くの農作物に使用されております。しかし、カルバメート系殺虫剤は、その残留性や人体への影響も含めて、使用を抑制する方向に動いています。

カルバリルは、平成15年5月30日に水質基準に関する省令の改正が厚生労働省から公布(厚生労働省令第101号)され、同年7月22日にはその検査方法が告示(厚生労働省令第261号)されました。また、平成15年10月10日には水質基準を補完する項目として水質管理目標設定項目が新たに定められました(健水発第1010004号)。

カルバリルの分析方法は、水質管理目標設定項目の検査方法(平成15年10月10日付健水発第1010001号(最終改正平成27年3月25日))の別添方法10に記載されており、固相抽出-HPLC法が採用されています。この分析方法は、検水中のカルバリルを固相カラムに吸着させ、アセトニトリルで溶出した検液をHPLC装置を用いて蛍光検出する方法です。水質検査の実施に当たっては、原則として目標値の100分の1まで測定し、この値の変動係数が20%以下となるように精度を確保することが求められています。カルバリルに関しては、目標値が0.05mg/Lであるのに対し、定量下限値は0.0005mg/Lと定められています。

今回、この検査方法に基づき、EXTREMA RHPLCシステムにてカルバリルの測定を行いましたので報告します。

Keywords
カルバリル, 水質基準, Unifinepak C18, 蛍光検出器, RHPLC
アプリケーションデータ番号
810025H
発行
2016年
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