技術情報 アプリケーション Application Data 820025H
LC Application Data

ポストカラム誘導体化法を用いたイオンクロマトグラフィーによる臭素酸の分析

Introduction

臭素酸イオンは、臭化物イオンを含む水に対してオゾンによる高度浄水処理した場合の副生成物として生じ、発がん性を有するため、水道法の重要な水質基準項目の一つとなっています(厚生労働省令第101号)。この臭素酸の測定法には、イオンクロマトグラフ–ポストカラム吸光光度法が採用されています(厚生労働省告示第261号)。この分析方法では、試料中の臭素酸イオンを陰イオン交換カラムを用いて分離し、溶出液に硫酸・臭化カリウム混液および亜硝酸ナトリウム溶液を加え、臭素酸イオンを三臭化イオンに変化させて紫外吸光度を検出します。

臭素酸の基準値は0.01mg/L以下となっていますが、水質検査の実施にあたっては基準値の10分の1付近における値の変動が10%以下となるよう精度を確保する必要があります。

今回は、以前のLC application data(No.820016H)で使用したカラムより、溶出時間が短縮され、近接する亜塩素酸ピークとの良好な分離が可能なShodex IC SI-52 4Eカラムを用いて臭素酸の分析を行ったので報告します。

Keywords
臭素酸, 水質基準, ポストカラム誘導体化法, Shodex IC SI-52 4E, 紫外可視吸光度検出器
アプリケーションデータ番号
820025H
発行
2016年
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