技術情報 アプリケーション Application Data 820032H
LC Application Data

LC/MS/MSによる水道水中のハロ酢酸の分析

Introduction

ハロ酢酸類は、浄水過程において水道原水中の有機物質や臭素及び消毒剤とが反応して生成する消毒副生性物質であり、水道法の重要な水質基準項目の一つとなっています(平成15年5月30日厚生労働省令第101号)。 ハロ酢酸類はこれまで、溶媒抽出 誘導体化 ガスクロマトグラフ 質量分析計による一斉分析法(別表第17)で行われていましたが、平成24年4月に水道法の検査方法の一部が改正され、液体クロマトグラフ 質量分析計による一斉分析法(別表第17の2)が新たに採用されました。平成24年時の告示法におけるそれぞれの基準値は、モノクロロ酢酸(MCAA)が 0.02 mg/L, ジクロロ酢酸(DCAA)が 0.04 mg/L, トリクロロ酢酸(TCAA)が 0.2 mg/L と定められていました。しかし、平成27年4月には基準値が強化され、ジクロロ酢酸は 0.03 mg/L 以下、トリクロロ酢酸も 0.03 mg/L 以下に改められました(平成27年3月2日 水質基準に関する省令の一部を改正する省令(厚生労働省令第29号))。

今回、検出器としてSCIEX 社製トリプル四重極質量分析計 Triple Quad TM 3500 を使用し、基準値である 0.01 mg/L の 1/10 濃度である 0.001 mg/L まで検出できることを確認しました。カラムは、ミックスモードカラムである Shodex RSpak JJ 50 2D を利用し、他のアニオン類と分離ができることを確認しました。また、水道水への添加回収試験も行いましたので、併せて報告します。

Keywords
ハロ酢酸 , 水質基準 , EXTREMA, Triple Quad TM 3500, LC/MS/MS, RSpak JJ 50 2D
アプリケーションデータ番号
820032H
発行
2019年
このApplication Dataをダウンロードする