技術情報 アプリケーション Application Data 920013H
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日焼け止めクリーム中の紫外線吸収剤の分析

Introduction

2008年、紫外線吸収剤の主な成分となるオキシベンゾン、ベンゾフェノン及びけい皮酸がサンゴの白化(死滅)の原因となっているという研究結果が、イタリアの学者によって発表されました。また2015 年の環境毒物学専門誌においては、低濃度であってもサンゴのDNA に影響があることが発表されました。その後2018 年にはついに、ハワイ州でオキシベンゾン(HMB) 及びオクチノキサート(Octinoxate, EMC) を含む日焼け止めの販売・流通が禁止される条例が成立し、2021 年1 月1 日から施行されました。このような条例や法案は、フロリダのキーウエストやカリブ海ボネール島でも同時期に施行されることになっており、世界各地が規制に踏み出しています。一方日本国内では、上記のような規制がないため依然としてこれらの成分を使用した製品が販売されおり、使用自体は禁止されていません。しかしもし規制されている地域を訪れるのであれば、紫外線吸収剤フリーの商品や、環境に配慮された商品を選びたいものです。

ここでは、紫外線吸収剤 11 成分について一斉分析し、市販の日焼け止めクリームに含まれる成分の測定を行った結果を報告します。

Keywords
HPLC、PDA 検出、紫外線吸収剤、日焼け止めクリーム、C8、EXTREMA
アプリケーションデータ番号
920013H
発行
2021年
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