直線偏光が試料中を通過するとき、その偏光面を回転させる性質を旋光性と言います。これは左右の円偏光に対する屈折率が異なっていることにより起こる光学活性物質に特徴的な性質です。旋光性は直線偏光の進行方向に向き合って、偏光面を右に回転するものを右旋性(+)、左に回転するものを左旋性(−)と定義されています。
偏光面が回転した角度を旋光度と言いますが、旋光計はこの旋光度を測定する装置です。旋光度はセルの長さに比例し、試料の濃度や測定波長、温度に関係します。
旋光計は砂糖の純度検定や医薬品の検査、有機化学の分野では光学活性物質の不斉合成の際に得られた生成物の光学純度を求めるためなど様々な目的に使用されています。ここでは、旋光計P-2000シリーズを用いたサッカロースとl-メントールの旋光度測定例について紹介します。