技術情報 アプリケーション Application Data 200-AN-0029
Raman Application Data

ラマン分光光度計によるエタノール濃度の定量

Introduction

エタノールは、アルコール飲料、殺菌・消毒、溶剤、燃料など様々なところで使われています。用途によって濃度が調整されており、例えば、医療機関等で用いる手指消毒用のエタノールは消毒効果が十分に得られるよう 70~83 vol% と定められています。また、新型コロナウイルス対策の臨時的措置として、70 vol% 以上のエタノールが入手困難な場合には 60 vol% 台のエタノールを使用しても差し支えない1) とされています。やむを得ず手指消毒用エタノール以外の高濃度エタノール製品を用いる場合には、精製水などで薄めて使用する必要があり、エタノール濃度を定量することは重要です。

濃度の定量にはフーリエ変換赤外分光光度計 (FTIR) などの分析装置がよく用いられますが2)、今回はラマン分光光度計を用い、試料を容器に入れた状態でエタノール濃度を定量した結果をご報告します。

1) 厚生労働省医政局経済課 厚生労働省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課 厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課
令和2年4月22日 事務連絡「新型コロナウイルス感染症の発生に伴う高濃度エタノール製品の使用について (改定 (その2))」
2) FT/IR application data 200-AT-0266 (エタノール消毒液中のエタノール濃度定量)

Keywords
エタノール、アルコール、定量、マクロ測定
アプリケーションデータ番号
200-AN-0029
発行
2020年
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