技術情報 アプリケーション Application Data 260-AN-0017
Raman Application Data

表面走査イメージング SSI(Surface Scan Imaging)による錠剤の測定

Introduction

顕微ラマン分光光度計は、共焦点光学系を用いレーザーを照射することで、サブミクロンオーダーという高い空間分解能でのラマンスペクトルが測定できるシステムです。そのため、1µm程度の微小異物や極めて薄い層のキャラクタリゼーションが可能です。しかしながら、顕微ラマン分光光度計は空間分解能が高いため、測定面での僅かなフォーカスずれがスペクトルの強度に大きく影響を及ぼします。その結果、表面に凹凸や傾斜がある試料をイメージング測定すると、正しいイメージング測定結果を得られないことがあります。

この問題を解決するために、表面走査イメージング(SSI:Surface Scan Imaging)を開発しました。SSIは、測定前に試料の表面形状をステージの高さ情報として取得し、得られた表面形状情報に合わせてステージを走査しながらラマン測定を行う手法です。これまでイメージング測定が困難であった表面に凹凸がある試料も、SSIを使用することにより全領域でS/Nの高いラマンスペクトルを取得することができます。

Keywords
凹凸、傾斜、全焦点画像、薬
アプリケーションデータ番号
260-AN-0017
発行
2018年
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