技術情報 アプリケーション Application Data 260-AN-0047
Raman Application Note

顕微ラマン分光光度計による蛍光観察と異物測定

Introduction

顕微ラマン測定の第一歩は測定位置の決定であり、測定位置を決めるためには試料の観察が大変重要です。日本分光の顕微ラマン分光光度計には、明視野(落射)観察、明視野(透過)観察、暗視野観察、MIX 観察、偏光観察、微分干渉観察、暗視野蛍光観察と多彩な観察機能を搭載できるため、幅広い試料を観察できます。ここでは、日本分光独自の暗視野蛍光観察と、それを使った異物分析についてご紹介します。

● 暗視野蛍光観察[特許第6788298 号]について
暗視野蛍光観察は、日本分光の顕微ラマン分光光度計に搭載できる独自の蛍光観察機能です。専用の対物レンズとリング状に配置された LED 照明をセットするだけで、顕微ラマン分光光度計における蛍光観察が可能となります。コンパクトな照明で、蛍光観察時のフィルター選択は不要、また、対物レンズや照明は簡単に抜き挿しできるため、他の観察手法との切り替えも容易です。
暗視野蛍光観察には、405 nm の可視モデル 蛍光波長 480 nm と 375 nm の紫外モデル 蛍光波長 420 nm があり、試料にあわせて選択します。暗視野蛍光観察を用いることで、蛍光顕微鏡を用いなければ測定位置を特定できなかった試料の測定が、顕微ラマン分光光度計1台で簡単に行えます。

Keywords
蛍光、異物、繊維、ラマン分光法、暗視野蛍光観察
アプリケーションデータ番号
260-AN-0047
発行
2023年
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