製品情報 ChromNAV ChromNAV CFR Ver.2

クロマトグラフィーデータシステム

ChromNAV CFR Ver.2
ChromNAV CFR Ver.2では、「電子署名」「履歴追跡」「階層別ユーザー権限設定」の機能を搭載し、セキュリティーログ、アプリケーションログ、システムログなどの動作記録の自動記録にも対応します。

ChromNAV CFR Ver.2の特長

ChromNAV CFR Ver.2の主な機能

ChromNAV CFR Ver.2では、FDA 21CFR Part11 とALCOA-CCEA原則対応をサポートする機能を備えています。
太字はChromNAVにはない、ChromNAV CFR Ver.2 独自の機能です。
※データ解析の機能はChromNAVと共通です。データ解析機能の紹介はこちら

  1. 生データの保護、ライフサイクルの維持
  2. ファイルの検索・過去のデータの読み込み
  3. ユーザーアカウントとパスワードによるアクセス制限
  4. ユーザー別に階層型アクセス制限を付与 (CFR)
  5. 装置の使用者制限 (CFR)
  6. データファイルの使用者制限 (CFR)
  7. 作成・審査・承認の電子署名の付与 (CFR)
  8. データファイルの保護 (CFR)
  9. アプリケーションの動作ログと作業履歴の自動記録
  10. オーデットトレイル(監査証跡)情報の表示と比較
  11. ユーザーの切り替えとアプリケーションの操作ロック
  12. アプリケーションとデータの長期保存と復元
  13. データインテグリティ対応

FDA 21CFR Part11 の要求事項

  • 電子記録・電子署名
  • セキュリティー機能
  • ソフトウェアへのアクセス管理
  • データのアクセス管理
  • 記録の保管と完全な復元(バックアップとリストア機能)
  • FDA査察時に正確かつ完全な記録のコピーの作成
  • タイムスタンプ付きのオーディットトレイル機能
  • データの一貫性と完全性
  • セキュリティー機能
  • ソフトウェアバリデーション

データインテグリティとは・・・

  • データが完全で一貫性があり、正確であること(FDA : 米国医薬品食品局)
  • 全てのデータが、ライフサイクルを通じて完全で一貫性があり正確であること(MHRA : 英国医薬品・医療製品規制庁)

【ALCOA-CCEA 原則】

ChromNAV CFR Ver.2 のアクセス権限の体系

アクセスレベルの階層

4段階の基本のアクセスレベルが用意されています。

Administrator Manager Analyst Operator
システムポリシーの設定
ユーザーの追加と削除
ユーザー権限の変更
LC-NetII/ADC の追加と削除
HPLC/SFCシステム構成の変更
プロジェクトの作成
プロジェクトへのアクセス権設定
プロジェクトのバックアップとリストア
データ測定とデータ解析の機能の利用 *1 *1 *1
システム履歴(ログ) の表示
アプリケーションログの表示
電子署名(審査と承認)
電子署名(作成) *2
全てのアプリケーションのロック解除
*1 別途ファイルアクセス制限をかけた場合、データ測定とデータ解析の機能はアクセス制限に準じます。
*2 測定データは自動保存・自動署名されます。

ユーザー権限のカスタマイズ

Manager と Analyst の権限のユーザーアカウントに対してファイル別にアクセス制限をカスタマイズできます。
新規作成は ファイルの新規保存、データ測定の動作、更新は上書き保存を指します。
テンプレートはメソッドエディターで設定するエディター起動時のパラメーターセットを保存する事です。
○:制限可能

新規作成 書き込み(更新) テンプレート
クロマトグラム
測定シーケンス
コントロールメソッド
波形処理メソッド
ピークIDテーブル
検量線テーブル
データ処理メソッド
ポストランメソッド
(測定後のデータ処理・再解析)
ピーク純度パラメーター
スペクトル検索パラメーター
サンプル情報テーブル
コレクションメソッド
レイアウト
レポートスタイル
シーケンスレポートスタイル

アクセス制限:アプリケーションを使用できるユーザー制限

アカウント名とパスワードによりアプリケーションにアクセスできるユーザー制限をおこないます。
アプリケーションはユーザー毎に与えられた権限の範囲で利用できます。
データプロジェクト、装置ともに登録されたユーザーのみが利用できます。
システムの登録やユーザー情報の編集は、管理権限ユーザー(Administrators)にしか許可されません。

ユーザー① ユーザー② ユーザー③
システム① ×
システム② × ×
システム③ × ×
システムごとに使用可能なユーザーを設定できます

記録の保護

ChromNAV外部からデータの追加や削除ができない構造になっており、データの改ざんや紛失を防ぎます。

データインテグリティ対応
外部からデータの追加ができない
データインテグリティ対応
ChromNAV CFR上のファイルを削除できない

電子署名

署名にはユーザー名とパスワードおよび理由の入力が必要です。
※測定は全てのユーザーが行えますが、ユーザーレベルによっては測定条件を変更できない場合もあります。

電子署名
電子署名

監査証跡(ログ)

ソフトウェアの操作やエラー等の実行情報はログに記録されます。

システムログ

  • ソフトウェアの環境設定の変更
  • ログオン・ログオフの履歴、ロックとアンロックの記録
  • ユーザーの追加や権限の変更等を記録
アプリケーションログ
  • 測定と解析の操作の履歴を記録

監査証跡(ログ)
アプリケーションログ表示画面

監査証跡(オーディットトレイル)

クロマトグラムへの作業の履歴やメソッドファイルの変更箇所の履歴を表示します。複数のクロマトグラムの作業履歴を一覧で表示します。過去の履歴の差分比較ができます。

監査証跡(オーディットトレイル)
クロマトグラムの変更履歴の表示
監査証跡(オーディットトレイル)
履歴の比較

ライフサイクルの維持

測定結果のバックアップ

  • アプリケーションを終了すると自動的にバックアップを実行
  • バックアップファイルにはチェックサムがログに記録され、リストア時に同一性の確認が可能
環境移行ツールを搭載
  • ユーザー、システム、環境設定並びに各種データファイルを一括して保存
  • コンピューターシステムの乗り換え時に環境を完全復元
  • 旧バージョンからの乗り換えの際にもデータファイルのバージョンアップ