技術情報 アプリケーション Application Data 260-PL-0002
Polarimeter Application Data

PTC-262型ペルチェセルホルダの紹介

Introduction

旋光度測定では通常、光路長100mmのセルが使用されています。しかしながら、日本薬局方にあるオレンジ油やその主成分であるリモネンなどの極めて旋光度が大きい純液体試料を光路長100mmのセルで測定した場合、旋光度が90degを超えてしまい測定ができなくなってしまうケースがあります。

なんらかの溶媒でオレンジ油を希釈した場合、オレンジ油の比重が大きく変わってしまいます。このときオレンジ油の比重と旋光度の間に比例関係が保証されていないため、ニートのオレンジ油と希釈したオレンジ油の比旋光度が異なる可能性があります。このことから、極めて旋光度が大きい試料を測定する際には試料の希釈を行うよりも旋光度と比例関係にあることが明らかな光路長を短くして旋光度測定および比旋光度の算出をすることが望ましいと言えます。

日本分光では、このような極めて大きい旋光度を示す試料の温調測定にも対応したPTC-262型ペルチェセルホルダを新しくラインナップ致しました。PTC-262では10mm, 50mm, 100mmセルに対応しており、短光路セルでの温調測定が可能です。

Keywords
旋光計、日本薬局方、リモネン、オレンジ油、温調
アプリケーションデータ番号
260-PL-0002
発行
2011年
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