『BeStSel』オフラインソフトウェアの開発 － ELTEとの共同研究成果

このたび日本分光では、ELTE（Eötvös Loránd University, Hungary）の József Kardos 博士、András Micsonai 博士との共同開発により、オフラインで稼働する BeStSel ソフトウェアを円二色性分散計の解析プログラムとして搭載することとなりました。
Eötvös Loránd University のプレスリリースは コチラ

両博士の開発された『BeStSel』は、CD スペクトルからタンパク質構造を優れたパフォーマンスで推定する手法として、原著の被引用数急上昇中の円二色性スペクトル（CD）解析法です。彼らは同じ研究に携わる研究者のために、ウェブサーバー上で機能するユーザーフレンドリーなソフトウェアを提供しています。現在、世界中の何千人もの科学者に利用されており、この方法に関する彼らの論文^1-4)は 1000 を超える科学論文に引用されています。

核酸医薬・抗体医薬の特性評価において、タンパク質や抗体の高次構造評価の必要性が日増しに高まってきており、これら製薬業界のニーズに応えるべく J-1000 シリーズの CFR ソフトウェアとして、オフラインの BeStSel ソフトウェアを共同開発・搭載することが決定いたしました。
円二色性分散計の詳細は コチラ

この新しい解析ソフトウェアを搭載したシステムは、FDA 21 CFR PART 11 に対応し、オートサンプラーによる自動測定をシステムアップすることも可能です。
ハイスループット円二色性測定システムの詳細は コチラ

¹⁾ Micsonai et al. Nucleic Acids Res. 50: W90-98 (2022).
²⁾ Micsonai et al. Methods in Mol. Biol. vol 2199 (2021).
³⁾ Micsonai et al. Nucleic Acids Res. 46:W315-22 (2018).
⁴⁾ Micsonai et al. PNAS 112:E3095-103 (2015).