製品情報 ハイスループット円二色性測定システム HTCD Plus

ハイスループット円二色性測定システム

HTCD Plus
HTCD Plus
円二色性分散計 (CD) は、タンパク質や核酸などの生体高分子の二次構造組成比の予測だけでなく、高次構造が変化する様子を均質な条件下で低濃度かつ簡便に評価できる手法として知られています。生体高分子の構造は、溶媒の温度・pH・組成などに影響を受けやすいため、中分子 / 高分子医薬品の構造解析や安定性評価においても、広く CD スペクトルが利用されています。
HTCD Plus (High-Throughput Circular Dichroism Measurement system) は、様々な条件で調製された多検体の生体高分子の構造変化を、CD スペクトルにより定量的に評価することができます。

HTCD Plus の特長

測定の自動化を実現し、作業者の拘束時間を軽減

測定シーケンスを組むことで、流路の洗浄・サンプル交換・データ処理に至るまで、最大192検体を自動測定可能です。

シーケンス作成画面
シーケンス画面

コンタミを防ぐ、洗浄機能

最大3種類の洗浄液を使用可能で、流路の自動乾燥機能を有するため、吸着しやすいタンパク質試料も十分に洗浄ができ、コンタミフリーを実現します。

マイクロプレートラック
マイクロプレートラックは最大3種類の洗浄液を使用可能

スペクトルの違いを統計的に評価 -qHOSプログラム(オプション)-

qHOSプログラムは、様々な誤差要因を考慮し、スペクトル間の有意差を統計的に評価することが可能です。CDスペクトルの変化がタンパク質の構造変化を反映したものかどうかを客観的に判定し、スペクトルの同等性の合否判定ができます。

qHOSプログラム の詳細はこちら >
qHOSプログラム
qHOSプログラム 同一性確認試験

高次構造の Orthogonal assessment に~CD・蛍光同時測定~

多チャンネル同時取り込み機能により、CD スペクトルと同時に吸収スペクトルを取得できます。さらに、FMO-522 蛍光モノクロメーターおよび FDT-538 蛍光検出器を付属することで、試料の入れ替えを行わずに自動で蛍光スペクトルも測定することが可能になります。
CD・蛍光同時測定の例はこちら >

CD・蛍光同時測定の概略図
CD・蛍光同時測定の概略図

HTCD Plus のハードウェア

HTCD Plus の構成

HTCD Plusの構成
HTCD Plus の構成
  • J-1500 円二色性分散計
  • ASU-800CD オートサンプラー
  • 事前に設定した条件を使用した自動測定が可能

  • SRA-841 マイクロプレートラック
  • 2枚の96穴プレートと3本の洗浄ボトル (約170 mL) の設置が可能

  • SRA-842:バイアルラック
  • 120本のバイアルと3本の洗浄ボトル(約170 mL)の設置が可能

  • ASP-849 シリンジポンプ
  • サンプルを精度よく流路に流し込むための高速・高精度ポンプ

  • ADU-835 流路乾燥ユニット
  • 洗浄設定に従ってフローセルや配管からサンプルを完全に取り除き、流路を乾燥

  • JFLC-515 水冷ペルチェセルホルダ / フローセル
  • フローセルでは、0.2 mm / 0.5 mm / 1 mm / 2 mm の光路長を選択可能

※JFLC-515 と SRA-841 には循環水槽が別途必要