概要
日本分光は、従来の分光光度計V-600シリーズを一新した新型紫外可視近赤外分光光度計「V-700シリーズ」を9月1日より発売開始します。分光光度計は、物質の紫外、可視、近赤外における吸収、反射の度合いを測定することにより定性、定量や物性を測定する分析機器です。
V-730+iRM(左)とV-750+PC(右)
V-700シリーズは、6モデルより構成されており、いずれのモデルも安定性に優れたダブルビーム方式を採用しています。小型汎用タイプから高性能タイプまで、測定目的に合わせて選択することができます。
小型汎用タイプのV-730及びV-730BIOは、液体試料の吸光度測定を主とするニーズに向いており、測定波長範囲は190〜1100nmになっています。V-730はPC及びiRM(インテリジェントリモートモジュール)から操作することができます。新型iRMは、従来のモデルで使用していたタイプに比べカラー液晶画面が大きくなり、USBメモリーが使えるようになりました。また、PC解析用ソフトも同梱され、PC上で解析や印刷が行えます。V-730BIOは、iRMにライフサイエンスに特化したソフトを標準で搭載しています。
V-750、760、770、780のモデルは、光電子増倍管などの高感度検出器を搭載し、低迷光分光器と相まって、高精度な物性評価に活躍します。V-750及び760は、190〜900nmまでの紫外可視領域の測定に使用でき、積分球を使用した拡散反射測定にも対応しています。V-760は、ダブルモノクロメーターを搭載した超低迷光(0.00008%)分光光度計で、吸光度の高い試料に対しても精度の高い測定が行えます。V-770は、近赤外領域用にPbS検出器を搭載し、190〜2700nm(オプションで3200nmまで拡張可能)まで測定可能な紫外可視近赤外分光光度計です。V-780は、近赤外領域用にInGaAs検出器を使用し、190〜1600nmまで測定できます。特に900〜1600nmの領域は、V-770よりも低ノイズ(約20分の1)になっています。
V-700シリーズは、分光器の最適化を図ることにより、従来モデルよりも広い波長域で優れたダイナミックレンジを保証しています。また、日常点検プログラムを新たに搭載し、日々のトレンドを追うことができるので、データの信頼性を担保することができます。PC用のソフトウェアも一新し、測定からデータ解析まで一連の操作を自動で行うことができ、ルーチン分析における効率化にも対応しています。
V-700シリーズは、9月3日より千葉県幕張メッセで開催されます「JASIS2014」に出品いたします。
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