軽油に灯油や重油を混ぜた不正軽油の製造を防止するために、軽油の周辺油 (灯油・A 重油) には識別剤として 1 ppm のクマリンが添加されています。この識別剤の検出濃度から周辺油の混入の有無を確認し、混入率を求める試験法が石油学会により定められています。クマリンの測定法には、前処理に分液ロートを用い、試薬の使用量が多い従来法の B 法、ねじ口平底試験管を用いて試薬の使用量を減らした簡便定量法である A 法、路上などで軽油中のクマリン添加油の混入の有無について蛍光比色計を用いて簡易的に識別する簡易測定法があります。
日本分光ではクマリンの定量を容易に行える FP-8250CA クマリン測定システムをご用意しています。本アプリケーションデータでは、FP-8250CA クマリン測定システムを用いた A 法による検量線作成から定量までの流れを紹介します。