技術情報 アプリケーション Application Data 250-FP-0036

相対量子収率測定とは?測定原理と分光蛍光光度計による評価事例

量子収率は、蛍光やりん光などの発光特性を評価するための重要な指標です。量子収率を求める方法には、標準試料との比較によって算出する「相対法」と、試料が吸収した光子数と発光した光子数から求める「絶対法」があります。

本資料では、相対量子収率測定の原理や測定手順、分光蛍光光度計を用いた測定事例についての詳細を解説しています。

このApplication Dataをダウンロードする

この Application Note でわかること

相対量子収率の測定原理と計算方法

標準試料との比較によって量子収率を算出する仕組み、また、算出に必要な測定データと、量子収率を求めるまでの計算手順を解説しています。

分光蛍光光度計による測定事例

アントラセンを標準試料として、ペリレンおよびローダミン6Gの蛍光量子収率を測定した結果を紹介しています。

測定結果と文献値の比較結果

測定条件やスペクトル補正を含め、算出した量子収率と文献値との比較結果を確認できます。ペリレンは0.945、ローダミン6Gは0.941という結果が得られ、文献値0.942と良好に一致していることを示しています。

量子収率とは?

量子収率とは、光を吸収した際に、特定の過程が起こる効率を表す指標です。例えば、蛍光量子収率は、試料が吸収した光子数に対して、蛍光として放出した光子数の割合を示します。

蛍光物質の発光効率を評価する際などに用いられ、蛍光材料や機能性材料の研究開発において重要な物性値の一つです。

相対量子収率測定と絶対量子収率測定の違い
比較項目 相対量子収率測定 絶対量子収率測定
測定方法 標準試料との比較 吸収光子数と発光光子数の測定
主な測定方法 標準試料と測定対象の蛍光スペクトルを比較 積分球を用いて吸収光子数と発光光子数を評価
標準試料 必要 不要
主な留意点 標準試料の量子収率や測定条件の影響を受ける 積分球の特性や測定系の補正、迷光などの影響を受ける
このApplication Dataをダウンロードする
Keywords
量子収率、相対量子収率、分光蛍光光度計
アプリケーションデータ番号
250-FP-0036
発行
2026年8月
著者
分析ソリューション部 内山 理文
掲載内容
相対法による量子収率計算の考え方と4つの計算ステップ
測定試料:アントラセン、ペリレン、ローダミン6G
使用装置:FP-8550 分光蛍光光度計、V-750 紫外可視分光光度計
相対量子収率計算プログラムによる算出例