技術情報 アプリケーション Application Data 100-MT-0259
FTIR Application Data

広帯域測定と赤外マッピングによる高分子の結晶性評価

Introduction

プラスチックや繊維に利用される高分子には、同じ分子構造で異なる結晶構造を持つものがあります。結晶構造によって硬度や融点などの物理的性質が異なり、用途によって使い分けられています。そのため、高分子材料の結晶構造を評価することは非常に重要となります。

PVDF(ポリフッ化ビニリデン)は多種類の結晶構造を有する高分子として知られています。機械的強度や耐熱性に優れ加工性も良いことから、半導体や、太陽電池パネルの被覆、楽器の弦、釣り糸等に使用されています。これらの汎用品の原料としては、α型とβ型の 2 種類が多く使われています。

ここでは価格の異なる 2 種類の PVDF 製の釣り糸を評価した結果を報告します。これらの釣り糸は、機能が大きく異なります。どちらも原料はフロロカーボン(PVDF) 100%と記載されていることから、PVDF の結晶性に違いがあることが想定されます。

Keywords
PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、ATR法、低波数領域
アプリケーションデータ番号
100-MT-0259
発行
2019年
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