FT-IR により、UV 硬化樹脂の硬化過程をリアルタイムで可視化できます。
酸素による UV 硬化樹脂の硬化阻害を評価可能です。
アクリレート系の紫外線硬化型樹脂(UV 硬化樹脂)は、その迅速な硬化性と高い設計自由度から、3D プリントによる精密な造形やコーティング材、医療分野への応用など、幅広い産業で活用されています。このようなUV硬化樹脂の硬化過程を詳細に解析することは、製品の品質向上に不可欠な要素です。
フーリエ変換赤外分光光度計 (FT-IR) は、非破壊かつ短時間で分子の構造変化を解析できるため UV 硬化樹脂の硬化過程の追跡に最適な分析手法の 1 つとして知られています。ここでは、FT-IR の測定方式の 1 つであるラピッドスキャンと、UV 硬化樹脂の硬化過程をモニタリングするために開発したアタッチメントである DR-UV01 を用いた測定事例を紹介します。ラピッドスキャンは、1秒未満の間隔で連続測定可能な測定方式で、高速で進行する硬化反応のモニタリングに適しています。併せて、ラジカル重合反応において樹脂の硬化を阻害する酸素の影響についての評価も紹介します。