技術情報 アプリケーション Application Data 100-SO-0238
FTIR Application Data

モデル解析によるイメージングデータ解析の有効性

Introduction

赤外顕微鏡を使ったイメージング測定は、成分分布を可視化できる手法として広く利用されています。近年、マルチチャンネル検出器を搭載した高速イメージング測定や光軸走査が可能な赤外顕微鏡などが開発されており、用途に応じて最適なイメージング手法を選択できます。しかしながら、膨大なデータを扱うイメージング測定は、解祈にスキルと時間を必要とします。イメージングのデータを解析することで成分分布を識別することができますが、一方、データ点数が多くなるとサンプルに含まれる成分を見落とす可能性も考えられます。

今回は、IRT-5200/7100/7200用に新しく開発した「顕微イメージング解析」プログラムに搭載されている、モデル解析を用いたイメージングデータの解析例を紹介します。「顕微イメージング解析」プログラムにはスペクトルを確認することなくイメージング像を作成できるような、解析をアシストする機能が搭載されており、モデル解析はその一つになります。


モデル解析
モデル解析とは、測定したスペクトルから主成分のスペクトルを自動的に抽出し、相対的な濃度分布を作成する機能です。そのため、サンプルに含まれる成分を見落とすことなく、短時間でイメージング像が得られます。また、得られた主成分スペクトルに対してデータベース検索を行うことで成分の同定も可能です。

Keywords
顕微イメージング解析、モデル解析、MCR、多層膜、主成分、異物
アプリケーションデータ番号
100-SO-0238
発行
2014年