エタノール消毒液中のエタノール濃度定量

感染症対策として医療機関等で手指の消毒に用いられるエタノール消毒液中のエタノール濃度は、70～83 vol% と定められています。また、新型コロナウイルス対策の臨時的な対応として、70 vol% 以上のエタノールが入手困難な場合には 60 vol% 台のエタノールを使用しても差し支えない^*1とされています。入手困難な場合などにやむを得ず手指消毒用エタノール以外の高濃度エタノール製品を用いる場合には、精製水などで薄めて使用する必要があり、エタノール濃度を定量することは重要です。

エタノール濃度の定量分析にはフーリエ変換赤外分光光度計 (FTIR) が有効です。ここでは、市販の 3 種類のエタノール消毒液と、手指消毒に使用することが可能な飲用アルコールのエタノール濃度を定量した結果を報告します。

*1 厚生労働省医政局経済課 厚生労働省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課 厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課
令和2年4月22日 事務連絡 「新型コロナウイルス感染症の発生に伴う高濃度エタノール製品の使用について (改定 (その2))」