赤外では、試料粉末を KBr 粉末で希釈混和し、錠剤にして透過法で測定することは最もよく用いられる方法である。しかし、その錠剤を作成した後、今までのミクロ錠剤成型器では、KBr 粉末等をよく拭き取ってデシケータに保存しておかなければ、すぐさびてしまうことがある。また、長期に渡って使用しない場合には、さび止めに機械油等につけておかなければならない。一度さびが付着してしまうと、それを取り除くことはなかなか困難である。新しい錠剤成型器は、表面に特殊加工がしてあるので、通常の使用方法ではほとんどさびることがない。しかも今までと同様に試料調整を行い測定することができる。測定後に KBr 粉末をきれいに拭き取るだけで短期間ならばデシケータ以外での保管も可能である。成型器は、3mmφ、5mmφの 2 種類あり、試料量にあわせて使い分けができる。