A. 赤外顕微鏡に加熱ステージを組み合わせると加熱、冷却に伴う試料の融解、相転移などを分子レベルで評価できます。
一般的に試料の融解、相転移など熱物性の評価手法として示差走査熱量計 (DSC) や熱重量測定装置 (TGA) などが利用されています。また、これらの装置と X 線回折装置 (XRD) を組み合わせて試料の熱物性と結晶構造を複合的に評価することもあります。
ここで紹介する赤外顕微鏡 IRT-5000, 7000 と加熱システム MHC-5000 を組み合わせたシステムでは、熱物性と観察画像ならびに分子内の構造変化を統合的に評価することができます。また、赤外顕微鏡は通常の FTIR に比べて測定領域が小さいことから、測定部位を均一に加熱 (冷却) でき高精度な分析が実現できます。
加熱や測定などの制御は温度変化インターバル測定プログラムにより PC 上で容易に操作できます。測定しながら試料画像を同時に取り込むこともできます。