陰イオン界面活性剤は合成洗剤の主成分で、工場排水や生活排水などからの混入に由来する水質汚濁の指標であり、水道法に基づいて定められた水質基準項目の一つになっています。測定法としては、蛍光検出器を用いた HPLC 法が採用されています(平成15年厚生労働省告示第261号、別表第24)。この測定法では、アルキル鎖の炭素数が10から14であるアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ABS)が測定対象となり、基準値は5成分の和で 0.2 mg/L となっています。また水質検査の実施に当たっては、基準値の 1/10 の濃度まで測定し、この濃度での測定精度を 20 % 以下に確保することが定められています。
一般的な ODS カラムでは炭素鎖の分岐状態も認識するため、同じ炭素数の ABS でも分岐状態の違いにより分離され、複数のピークとして溶出します。今回は炭素鎖の分岐状態を認識する ODS カラム UnifinepakC18 を用いて、水道法で定められた検査方法に準拠して陰イオン界面活性剤混合標準試料5成分を分離し、蛍光検出器による高感度分析を行いました。あわせて、水道法で定められた固相抽出による添加回収試験を行いましたので、その結果を報告します。
