技術情報 アプリケーション Application Data 010-AN-0046
Raman Application Data

ラマン分光光度計を用いた微生物による発酵のモニタリング

Introduction

発酵とは微生物の代謝のひとつで、発酵に関わる微生物は細菌、カビ、酵母に分けられます。中でも酵母はアルコール発酵を行う微生物で、パンや酒類の製造に用いられています。酵母によるアルコール発酵は、グルコースやスクロースなどの糖をエタノールと二酸化炭素に分解する反応です。

グルコースのアルコール発酵:
C6H12O6 → 2 C2H5OH + CO2

発酵は、使用する微生物に合わせて発酵温度や発酵時間を最適化することが重要です。そこで今回は、ラマン分光法によるアルコール発酵の進行状況の評価を試みました。ラマン分光法ではレーザーが集光した位置の試料情報を取得でき、また、水の影響を受けにくいことから、容器に入った液体試料を簡単に測定できます。ここでは、モニタリングに適したパームトップラマン分光光度計を用いて2種類の酵母によるアルコール発酵の進行状況をモニタリングし、加えて、得られた時間変化スペクトルを二次元相関分光法により評価した結果をご紹介します。

Keywords
細菌、酵母、アルコール発酵、バイオリアクター、液体培養、反応、インターバル測定、ラマン分光法、二次元相関分光法、パームトップラマン分光光度計
アプリケーションデータ番号
010-AN-0046
発行
2023年
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