乾性油、ワニス、石油や化学製品の原料である液体および加熱して溶融状態になる化学製品などの着色度を評価する方法として、JIS K 0071-1:2017 で規定されている紫外可視分光光度計を用いたハーゼン単位色数試験があります。この試験では、複数濃度の黄色味をおびた標準液のハーゼン単位色数と三刺激値 (X, Y, Z) を用いて作成した検量線により、標準液と同じ色相の試料のハーゼン単位色数を求めます。ここでは、JIS K 0071-1:2017 に対応した紫外可視分光光度計によるハーゼン単位色数の評価例を紹介します。
ハーゼン単位色数の求め方
[色彩評価 (ハーゼン色)] プログラムでは、吸収スペクトルから三刺激値 (X, Y, Z) を計算した後、X, Y, Z から黄色度 (YI) を求め、標準液のハーゼン単位色数と YI の検量線を作成することができます。そして、作成した検量線を用いて試料のハーゼン単位色数を求めることができます。この他にも、標準液と試料の色差が最小となるハーゼン単位色数を求めることや、標準液のハーゼン単位色数と色度座標 b* または指定した波長における吸光度の検量線を作成し、試料のハーゼン単位色数を求めることもできます。
ここでは、標準液のハーゼン単位色数と YI の検量線を用いて試料のハーゼン単位色数を解析しました。