日焼け防止繊維製品の紫外線遮蔽性能を示す指標としてUPF値(紫外線保護指数)が用いられています。UPF値は、その値を示す衣服を着用して紫外線を浴びた場合に、衣服を着用しない場合と同程度の日焼けをするためにかかる時間の倍率を示しています。例えば、UPF50の衣服を着用して10分間紫外線を浴びた場合、衣服を着用しないで10分間紫外線を浴びた場合と同程度の日焼けをするためには、50 (UPF) × 10分=500分かかることを意味します。UPF値は、AS/NZS 4399:1996を始め、BS EN 13758-1:2002、AATCC TestMethod 183:2010、GBT18830:2009などで紫外可視分光光度計を用いた試験方法が規定されています。
ここでは、紫外可視分光光度計のUPF評価システムを用いて AS/NZS 4399:1996で定められている日焼け防止繊維製品のUPF値、UPF等級、UVA透過率、UVB透過率を評価した例をご紹介します。また、繊維製品は紫外光を照射すると蛍光を発することがあるため、分光蛍光光度計で試料の蛍光特性を調べた結果もご紹介します。