技術情報 アプリケーション トピックス わずか一滴で蛍光測定が可能に!!
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わずか一滴で蛍光測定が可能に!!

蛍光の一滴測定の特徴

蛍光測定は微量の試料でもより高感度に行うことができるため、低濃度のタンパク質・核酸の定量分析に最適です。蛍光測定は選択的な検出手段であるため、特定のタンパク質・核酸成分を測定することが出来ます。
蛍光の一滴測定は、分光蛍光光度計の試料室を1滴測定ユニットに付け替えるだけで測定可能です。図1のように、ユニットに直接試料を滴下してセットをします。最小試料量は 5 µL です。測定後はラボ用ワイパーで試料を拭き取るだけで、すぐに次の測定ができます。本システムを用いることにより、簡便に試料の一滴分析を行うことができます。
蛍光1滴測定ユニット
図1 1滴測定ユニット

蛍光一滴定量の測定例

PicoGreen®で染色した λDNA を以下の条件で1滴測定ユニットで測定し、再現性と直線性を評価しました。
  • 濃度1 ng/mL~1000 ng/mL
  • 各濃度5回ずつ測定
  • 5回平均値を用いて検量線を作成
結果として、濃度1 ng/mL~10 ng/mLにおいても、CV 値 2.7 以下の再現性があり、1 ng/mL~1000 ng/mL の広い濃度範囲で高い直線性が得られました。
PicoGreenによる定量
図2 PicoGreenによる二本鎖DNAの定量(検量線)
PicoGreenによる二本鎖DNAの定量結果
濃度 [ng/mL] 1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 Ave. S.D. CV [%]
0 53.4 52.4 55.9 53.1 55.2 54.0 1.5 2.8
1 63.6 68.1 65.9 66.5 65.1 65.8 1.7 2.6
5 110.3 106.7 105.1 104.0 110.0 107.2 2.9 2.7
10 157.6 155.5 156.1 153.0 151.7 154.8 2.4 1.5
50 447.1 465.3 460.2 455.8 469.0 459.5 8.6 1.9
100 865.9 856.9 848.3 850.6 853.9 855.1 6.9 0.8
500 3842.7 3831.0 3858.0 3828.9 3811.0 3834.3 17.4 0.5
1000 7766.2 7992.1 7925.3 7972.8 7805.7 7892.4 101.2 1.3