シアン化物イオン及び塩化シアン分析システム

820036H:「イオンクロマトグラフ-ポストカラム誘導体化法による水道水中のシアン化物イオン、塩化シアンの分析及び妥当性評価ガイドラインへの対応」

別表第12 イオンクロマトグラフ-ポストカラム吸光光度法

カラムから溶出したシアンにクロラミンTを作用させて塩化シアンとし、次いで 4-ピリジンカルボン酸・ピラゾロン溶液と反応して得られた青色を UV 638 nmで測定し、シアン化物イオン及び塩化シアンを分離定量します。
ポストカラム誘導体化 HPLC システム
システム図
シアン化物イオン及び塩化シアン分析クロマトグラフ
1: シアン化物イオン,
2: 塩化シアン
各 0.005 mg/L, 注入量: 100 µL
構成(EXTREMA 4000Model)
移動相送液ポンプ PU-4180 × 1
オプション DG unit × 1
反応液送液ポンプ PU-4180 × 1
R-PU-4180 × 1
オートサンプラー AS-4050 × 1
オプション TC-4000-1 × 1
カラムオーブン CO-4060 × 1
反応オーブン RO-4068 × 1
紫外可視検出器 UV-4070 × 1
ボトルスタンド BS-4000-1 × 1
A/Dインターフェース LC-Net Ⅱ/ ADC × 1
LC-Net ケーブル LC-NetCG × 5
装置制御・
データ解析ソフト
ChromNAV Ver.2*1 × 1
分離カラム
(どちらか一本)
Shodex RSpak KC-811 6E
(6.0 mmI.D. x 250 mmL, 6 µm)
× 1
Shodex RSpak KC-811 6C
(6.0 mmI.D. x 100 mmL, 6 µm)
× 1
ガードカラム Shodex RSpak KC-G × 1
配管等 塩化シアン分析用反応キット × 1
オートサンプラー
バイアル
スクリューバイアル2mLクリアー × 1
セプタム付キャップ × 1
*1 装置制御・データ処理用PC一式が別途必要です。
測定条件
カラム Shodex RSpak KC-811 6E
(6.0 mmI.D. x 250 mmL, 6 µm)
Shodex RSpak KC-811 6C
(6.0 mmI.D. x 100 mmL, 6 µm)
移動相 1.0 mM 硫酸水溶液
反応液1 クロラミンT 溶液
反応液2 4-ピリジンカルボン酸・ピラロゾン溶液
移動相 流量 1.0 mL/min
反応液1 流量 0.5 mL/min
反応液2 流量 0.5 mL/min
反応温度 100°C
カラム温度 40°C
波長 638 nm
注入量 100 µL
〇1 M リン酸塩緩衝液
NaH2PO4・2H2O 15.6 g を精製水に溶かし、リン酸 6.8 mL を加え、精製水で100 mL にメスアップ
〇0.01 M リン酸塩緩衝液
1 M リン酸塩水溶液 10 mL を、精製水で 1 L にメスアップ
冷却
〇1.0 mM 硫酸水溶液
硫酸 55.5 µL を、精製水で 1 L にメスアップ
〇クロラミンT溶液(反応液1)
KH2PO4 3.4 g を精製水に溶かして 250 mL とした溶液、Na2HPO4 14.2 g を溶かして 1 L とした溶液を混合→クロラミンT 0.5 g をこの溶液で 500 mL にメスアップ
都度調製
〇4-ピリジンカルボン酸・ピラロゾン溶液(反応液2)
1-フェニル-3-メチル-5-ピラロゾン 2.5 gを、N,N-ジメチルホルムアミド 150 mL に溶かす→4-ピリジンカルボン酸ナトリウム7.0 g (4水和物を使用する場合は 10.5 g) を精製水約 300 mL に溶かす→両液を混合し、精製水で 500 mL にメスアップ
10°C以下の冷暗所保管 (使用期限20日間)
〇クロラミンT 溶液 (1.25 w/v%)
クロラミンT 1.25 g を精製水で 100 mL にメスアップ
都度調製、冷却
〇亜硫酸水素ナトリウム (1 w/v%)
亜硫酸水素ナトリウム 100 mg を精製水で 10 mL にメスアップ
前処理
シアン化物イオン及び塩化シアン分析前処理
ノウハウ
☑ 再現性の良い測定をするためには、プレカットなしのセプタムを使用するようにしてください。
☑ オートサンプラ―は、必ず冷却機能付きのものを使用してください。
☑ サンプル調製時は、リン酸塩緩衝液等を良く冷却したものを使用してください。
☑ 塩化シアンの調製は、温度に気を付け手早く行ってください。
☑ 測定終了時に反応コイル内で反応液が析出するのを防止するため、反応オーブンの電源をOFF にしたのち、移動相のみをしばらく送液する必要があります。