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日本分光付属品紹介 近赤外拡散反射測定装置

概要

拡散反射法は、光を粉体試料や粗面を持つ試料に照射し、そこで生じる反射光を測定する方法です。

近赤外拡散反射測定装置 NRF PRO410-N は、近赤外領域の拡散反射を測定するためのアクセサリーです。粉末やペレット状の試料をサンプル瓶や試験管に入れたまま分析することができます。医薬品等の錠剤は置くだけで非破壊分析が可能です。

測定対象

NRF PRO410-Nは次のような物質の測定に応用されます。

  • 粉体試料の確認試験や成分定量、不純物定量
  • プラスチック類の識別
  • 医薬品や健康食品のサプリメントの簡易識別(錠剤やペレット状)
  • 水分含有固形物の測定(味噌、マヨネーズ等の食品)
  • その他、各種混合物中の成分定量
サンプルホルダ

標準試料ホルダのほか、試験管ホルダ、錠剤ホルダ、粉末ホルダをオプションで用意しています。シャーレに粉末や液体を入れて測定する場合は、シャーレ底からの正反射光の影響を軽減するため、粉末ホルダを使用してシャーレを傾けて測定します。

オプションの試料ホルダ
図1 オプションの試料ホルダ
左:試験管ホルダ、中:錠剤ホルダ、右:粉末ホルダ
サクランボ糖度の非破壊定量

サクランボの近赤外スペクトルと糖度計の結果よりPLS検量モデルを作成して定量しました。

多変量解析と組み合わせることにより、サンプルをセットするだけで糖度の非破壊定量が可能になります。

サクランボを試料ホルダにセット
図2 試料ホルダに直接果実を設置
サクランボの近赤外スペクトル
図3 サクランボの近赤外スペクトル
(オレンジ:PLS計算領域)
定量結果
図4 定量結果