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トピックス

CDスペクトルの高精度なデータ処理を自動化-HTCDバッチ処理プログラム-

HTCD バッチ処理プログラム

HTCD バッチ処理プログラムは、ハイスループット円二色性測定システム HTCD Plus と連携し、大量の CD スペクトルデータの処理を自動化するソフトウェアです。従来の手動データ処理では時間と手間がかかっていましたが、本プログラムを導入することで、データの読み込み・処理・保存を一括で行うことが可能となり、作業時間を大幅に短縮できます。

HTCD バッチ処理プログラム

データ処理の完全自動化

  • データ積算、ベースライン補正、平均モル楕円率の計算を一括処理
  • 複雑な操作を必要とせず、わずか 3 ステップで完了

データ処理の完全自動化

解析スループットの向上

  • 手動処理では 126 工程の操作が必要な作業が、HTCD バッチ処理プログラムを活用することで 7 工程の操作に短縮
  • データ処理時間を20分 から1分に短縮(約 95% の時間短縮)

解析スループットの向上

CDスペクトルの高精度解析プログラムとの連携

  • BeStSel プログラム
    タンパク質の2次構造解析を高精度に評価
  • qHOS プログラム
    バイオ医薬品の高次構造(HOS)の違いを統計的に評価

使用例:BeStSelプログラム/BeStSel CFRプログラムと組み合わせた抗体医薬品の二次構造の安定性評価

上市されている抗体医薬品であるリツキシマブの pH に対する安定性評価を行いました。

HTCD バッチ処理プログラムを用いて HTCD Plus で取得したスペクトルのデータ処理を行い、異なる pH 条件の試料 9 種類のスペクトルについて、BeStSel プログラムを用いて二次構造組成比を求めました。

リツキシマブは pH3 ‒ 10 の範囲では、二次構造変化が見られませんでしたが、pH2 になると二次構造が大きく変化することがわかりました。

本データセットを手動で前処理した場合、約 20 分の時間を要しますが、HTCD バッチ処理プログラムを使用することで 1 分で処理を完了することができます。

HTCD バッチ処理プログラムは pH 安定性解析など、多検体の測定と解析が必要な評価の効率化に威力を発揮します。

Helix
Strand
Turn
Other
異なる pH 条件下における Rituximab の二次構造解析結果
アプリケーションデータ ダウンロード

GxP 準拠

  • 21 CFR Part 11 に対応したCFRバージョンも用意(Spectra Manager 2.5 CFR が必要)
  • 研究用途から GMP 環境まで幅広く対応

HTCD Plus を利用することにより自動測定を実現

円二色性分散計 J-1500 にオートサンプラーを搭載した HTCD Plus で自動測定を行うことにより、サンプル交換などに伴う作業者の拘束時間を短縮します。

HTCD Plus
HTCD Plus