タンパク質のCD測定においては二次構造解析と熱変性解析がよく利用されています。通常のCD測定では光路長1mmの角型セルなどが用いられていますが、この場合200~250µLのサンプル量が必要になります。しかしながら非常に微量のサンプルしか得られないケースでは、さらに極微量での測定方法が求められていました。
日本分光では10µL以下のサンプル量で温度変化測定が可能なキャピラリセルとキャピラリジャケットをラインナップしています。これにより極微量でのタンパク質の熱変性解析を可能にします。また2~10µLのサンプル量でCDスペクトル測定が可能なマイクロサンプリングディスク(260-CD-0011, 260-CD-0019にて既報)をラインナップしており、これらを用いることで極微量でのタンパク質の二次構造解析と熱変性解析が可能になります。
ここではJ-1500円二色性分散計、キャピラリジャケット、キャピラリセルを用いたリボヌクレアーゼAの熱変性解析を紹介します。