技術情報 アプリケーション Application Data 070-AT-0284
FTIR Application Data

基材と色素の分析-赤外分光法とラマン分光法の複合分析-

Introduction

赤外分光法(IR)とラマン分光法(ラマン)はどちらも分子の振動情報から分子構造を解析できる手法であり互いに相補的であることが知られています。IR はデータベースが充実していることから、有機物の定性分析を中心に広く用いられています。対してラマンは IR と比較して低波数領域の測定が容易なことから、無機物の分析に有効です。このような特性から、IR とラマンを組み合わせることにより、無機物と有機物の情報を満遍なく取得できます。

マクロ(肉眼で見える)サイズの試料をIR とラマンで複合分析する場合、ATR 付属品を設置した FTIR にパームトップラマン分光光度計を取り付けることでサンプルの再設置などの操作を必要とせずに簡単に双方の測定が可能となります。

ここでは、緑色の刺しゅう糸を ATR 法とパームトップラマン分光光度計で測定し、それぞれ異なる成分の情報が得られた例を紹介します。

Keywords
繊維、染料、定性、成分分析、複合分析、ATR、FT/IR-4X、パームトップラマン分光光度計
アプリケーションデータ番号
070-AT-0284
発行
2023年
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