技術情報 アプリケーション Application Data 100-MT-0256
FTIR Application Data

赤外顕微鏡を用いたマイクロプラスチックの分析

Introduction

海岸の景観を損なう海ごみとしてのプラスチックは古くから問題となっていますが、近年、目に留まりにくい微細なプラスチック、いわゆるマイクロプラスチックに世界的な注目が集まっています。マイクロプラスチックは、大きなプラスチック材料が漂流の間に壊れて形成されたもの、あるいは洗顔料や歯磨き粉、化粧品の機能性を付加するための添加剤などに由来すると言われています。マイクロプラスチックは、川や海への流出によって起こる魚や貝などの海洋生物や塩への混入、市販飲料水への混入、さらにはそれらを摂取する人の健康被害などが懸念されており、蓄積場所、蓄積量、プラスチックの種類、生態系への影響を調査する動きが活発になっています。

マイクロプラスチックの種類を調査するツールのひとつとして、赤外顕微鏡があげられます。赤外顕微鏡ではマイクロプラスチックを複雑な前処理なく測定でき、データベースを利用することでその種類を判別できます。また、赤外顕微鏡を用いてイメージング測定を行うことで、定性分析のみならず面内比率の算出や粒径解析も可能となります。

今回は、水中のマイクロプラスチックを赤外顕微鏡により分析した結果をご報告します。

Keywords
マイクロプラスチック、環境、異物、FTIR、イメージング測定
アプリケーションデータ番号
100-MT-0256
発行
2018年
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